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令和6年4月14日(日) 天気 晴れ
■出発時間:午前6時45分頃(小倉南区津田付近)
■メンバー:3名(M氏、F氏と私)
私が登山を初めて一番多く登ったのは英彦山かもしれない。その理由の一つが、数多くの変化に満ちたルートが存在していることだ。ところが令和4年8月に始まった上宮の改修工事のため、英彦山の中心部にある主峰の中岳が立ち入り禁止となった。そのためその周りの登山道は通行止めとなり、令和7年12月までの工事予定期間は、中岳を中心にしてきた登山道は閉ざされた。当然ながら登山者は激変したはずである。それでも英彦山を歩きたいと思うハイカーは正規の登山道ではなく、所謂バリエーションルートを考察する。私も先輩方から教示いただいたルートや自分で勝手に歩いたルートをこれまで記録してきた。ただ、正規の登山道は整備されるが、バリエーションルートは崩落等があっても基本的にそのままである。従ってリスクは高い。
さて今回は、鬼杉から裏英彦山ルートと呼ばれている道に入り込み籠水峠から南岳へ直登する。出発地点は英彦山大権現の手前の登山者用駐車場。未だ桜が花を咲かせていた。広い駐車場には私の車だけ、寂しい気もするが、静かな山旅となるのは悪いことじゃない。何度修復してもすぐに大雨で崩れてしまう林道をのんびりと歩く。玉屋神社の参道入口を過ぎて鬼杉への登山道に入り、崩れた道を歩き鬼杉へと到着。何度見ても巨大だ。南岳への登山道から東へと裏英彦山ルートへ入り込む。もちろん整備された登山道ではない。不明瞭な場所も多い。番号札が所々あるのは救命のためだろう。籠水峠からヤセ尾根の急登を進む。とにかくきつい。何度も息をついてピークの鹿の角に到着。樹林の間から鍋を逆さまにしたような南岳の頂上部が見える。しばらく休憩して南岳へと進む。テープの印も見当たらないが、伸びた尾根道を南岳の真下まで進めば良い。大きなガレ場を見ると左側より石の壁を回りこむ。この時左手に巨大なオブジェが立っているのを見ることができる。ガレ場を避けるように登り詰めると岩壁にぶつかる。右手に回りこむと鬼の舌と名付けられた岩壁を見上げる。我々はこの壁を登るためにヘルメットを装着していた。落石の確率が高いためだ。ほぼ垂直の岩壁を慎重に進む。岩壁が終わっても急登は続く。息切れしながら樹林帯から抜けると眺めが良い場所に出た。目の前には南岳の頂上部、そして北岳、振り返ると南側の景色が広がっている。そして南岳へ直登し、ランチタイム。中岳の上宮の神殿の銅板の屋根が輝いていたのが印象的だ。下山は、鎖場を楽しみ材木岩を見て鬼杉へと降る。あとは往路を戻った。南岳頂上では3組ほどのグループ、鬼杉でも2組のグループと英彦山の人気は決して衰えていないことを感じた。単独では歩くにはとてもリスクが高いルートであるので、私の声かけに同行してくれた仲間には本当に感謝だ。今日も自然に山に山友に感謝!!
■コースタイム
P-(40分)-鬼杉登山口-(23分)-鬼杉-(40分)-籠水峠-(15分)-鹿の角-(20分)-鬼の舌-(18分)-南岳-(40分)-材木岩-(17分)-鬼杉-(20分)-鬼杉登山口-(30分)-P ※休憩時間含めず。全行程で約6時間でした。 |
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