2022/5/28 平尾台 (希少植物調査協力)
 令和4年5月28日(日) 天気 晴れ
 ■出発時間:7時半頃(自宅) 
 ■メンバー:4名
 
平尾台は、工業都市北九州市にある国定公園である。煙突が立ち並ぶ工場地帯とは全く様子が違ってカルスト台地の自然豊かな高原である。もちろん古くから人々が関わり、この景観を守ってきたのであるから自然豊かとは言え、人工的に造られていると言えば、言い返す言葉はない。しかし、ここには様々な植物が生きている。春から秋にかけて毎月、いや毎週違った花も見ることができる。私は自宅から近いため度々歩きに来るわけだが、この平尾台には、平尾台自然観察センターと言う施設がある。自然を守る役割もあるためパトロールも行われている。数年前、偶然にもパトロール中の中学時代の同級生F氏に出合う。しかも結構仲良くしていた友人なのでお互いに気心知れているわけだ。そんなことで毎年山の会でもセイタカアワダチソウの駆除などボランティアに協力していた。前置きが長くなったが、今回はF氏の提案で絶滅危惧種である「ムラサキ(ムラサキ科)」の保護活動に協力することになった。そして我がアタック山の会のメンバーでもある植物学者U氏に白羽の矢が立つわけである。U氏はこの協力依頼を快く引き受けてくれた。もちろん私も参加することに。
何度か、F氏より説明を受け、本日、実際に現地調査となった。ムラサキ(ムラサキ科ムラサキ属)は、ここ
平尾台に、他の地域よりも比較的多く自生しているとのこと。ただ、現地調査する限り、数えるほどである。現地調査で私が知ったことは、盗掘が多いこと、種が落ちて芽が出ても人に踏まれて死んでしまうこと。盗掘においては、スコップの跡もあってしかも何カ所も掘っている。F氏が言うには、「持って帰って植えても育たないのに」とのこと。盗掘は犯罪である。それとムラサキの花を見つけた人が、花の写真を撮ろうと近づいて足下にある小さな芽(実生)に気づかないうちに踏んでしまう。踏まれると傷ついて死んでしまう。私もおそらく今までたくさんの実生を踏みつけていたに違いない。写真を撮るときも注意が必要だと知る。今日は、自然保護と偉そうに言っている自分が恥ずかしくなった日であった。
 調査後、U氏と散策をし、オカウツボやトキソウなど珍しい花も見ることができた。
絶滅危惧IB類のムラサキ(ムラサキ科ムラサキ属)
小さな白い花が咲く
未生 踏まれるとなくなる
調査を終えて花探しへ
盗掘の跡、植え替えても育たない 大平山
鬼の唐手岩 登ってランチタイム ウツボグサが群生している
アップで タツナミソウ フナバラソウ
オカウツボ 花は終盤 ツレサギソウ
トキソウ 拡大してみた モウセンゴケ
U氏と同行して改めて平尾台の素晴らしさを感じた
近寄って撮影 サイハイラン
   
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