2013/2/9〜2/10 冠岳・紫尾山(鹿児島)&矢筈岳(熊本)

 前回の天草の山旅に引き続き、今度は鹿児島の山を行くことにした。今回も「九州百名山地図帳」に掲載されている薩摩半島の北部に位置する冠岳とさらにその北の出水市に近い紫尾山を歩くことにした。また、せっかくだから紫尾山に近い矢筈岳を熊本側から余裕があれば歩く計画をした。どんな旅になるのか、楽しみしみである。 

 NO1(1日目)冠岳 516..4m
徐福像〜阿弥陀堂〜西岳〜経塚〜材木岳〜煙草神社〜徐福像 
 20013年2月9日 天気晴れ
 ■出発時間:午前6時30分
 ■メンバー:家内と私の2名
 「妙な言い方だが、山には登る山と遊ぶ山とがある・・・・」と日本百名山の著者、深田久弥氏が霧ケ峰の冒頭の一節に残している。私は、もうひとつ「学ぶ山」と言うか、歴史を感じる山と言うかそう言う山が、3つ目にあるのではないかと思う。
 今回の冠岳はそんな山である。麓には冠嶽神社があり、中腹には白山神社、山名が珍しい煙草神社がある。最近のことらしいが、四国遍路の超ミニ版の約60kmの八十八カ所歩きが完成している。さらに大きな徐福像東シナ海を見て立っている。
 前日の雪のため、道路の通行止め等を心配していたが、朝、ネットで調べる限り、特に交通規制はなさそうだ。自宅を出発した私たちは、順調に九州道を走る。途中、SAで休憩をしながら姶良I.Cで降り、ナビに従って11時30分、スタート地点の徐福像に着いた。鹿児島だからなのかどうかはわからないが、昨日までの天候とは思えないほど青空が広がっている。徐福像はとにかくでかい。台座入れて8mと聞くが、実際見るとそれよりもかなり高く感じる。それにしても観光客らしき人もいない静かな場所で寂しささえも感じる。
 徐福像の前の広い駐車場にはトイレもあるのでここに車を停めさせてもらい、軽く昼食を摂って出発する。しばらくはきれいな車道を西方向へと歩く。平坦な道でのんびりと歩ける。しばらく歩くと三叉路にぶつかり右に進む。樹林に囲まれた車道は、緩やかな上り道で家内とたわいもない会話でいつの間にか阿弥陀堂への道標を見る。ここから階段の道を尾根沿いに歩く。少々ガイドブックの地図と違うなと思いながらもプラスチックの歩きにくい階段をひたすら登って行く。道は分かれるが道票があって左に登るとすぐに阿弥陀堂の前に着く。阿弥陀堂の前には、説明板があって明治初めまではここにお堂があったなどと記されている。
 阿弥陀堂の直下で真っすぐ北に延びる道がある。後でわかったことだが、地図ではこのルートが記されていてこれを進めば実は西登山口に出れたらしい。私たちはおかしいと思いながら来た階段道を戻って再び車道歩きを始め、駐車場がある西登山口に12時35分に着く。2台ほど車が停まっている。道標のとおり進み石段を踏んで鳥居をくぐり八十八カ所の第四番を過ぎると道はようやく登山道らしくなる。自然林の道は、木漏れ日が残雪を照らし、鹿児島にも雪が降ったことを知る。12時50分、天狗岩に着く。岩上に立つと眺めが良い。説明板に自然の岩が5段に積み重なっているとあったので下を除いて写真を撮ろうとする。きっとクレヨンしんちゃんの作者もこういうことをしていて落下したのであろう。家内が岩を回り込んで「すごいよ」と言うので私も回り込んで見るとはっきりと5段に積まれた石が見れる。家内に座った自分を撮ってもらった。天狗岩から急斜面を喘ぐとすぐに山頂に飛び出す。先客は男性2人と女性1人のパーティが昼食を楽しんでいた。(後でわかったが、煙草神社徐福像の車道途中で車を停めて登山準備をしていた人たちであった)
 山頂からは南側の展望が開け、野間岳桜島、微かではあるが開聞岳が望める。説明板に西岳は、冠岳の最高峰と言うこととその名の由来が記されている。それにしても徐福さんは、実在したのあろうか、これだけ各地に伝説が多く残っているが・・・・・・。(これ以上考えると、のめり込みそうなのでやめておこう) 山頂を後に稜線沿いに歩くと経塚への道標があるので立ち寄る。ここにも説明板があって「経の塚」は、お経の巻物がたくさん積み重なったような石があったからだとあるが現在は見られない。また、雷が鳴ると呪文として「クワバラ、クワバラ」と良く言うが、鹿児島では「キョノツカ、キョノツカ」と言うらしい。これは「経の塚」のこととのこと。
 再び縦走路に戻り、降りながら歩くと材木岳煙草神社との分岐点に着き材木岳を目指す。と言ってもすぐに行者堂(小さな祠)が光を浴びて見えてくる。ここが山頂らしい。2人がようやく立てる広さである。見晴らしはとても良い。下を見るとマイカーが見える。上を見ると経塚が見える。材木の形をした石が確かにたくさんある。材木岳頂上を楽しんだ私たちは分岐より煙草神社へと降る。鎖場を楽しんで降り立つと左に絶壁に窟があって神社がある。何と煙草が自生しているではないか。運よく花が見れた。元々煙草神社大岩戸神社と名があったそうだ。煙草神社を後にしてすぐに車道に出る。徐福像まで又のんびりと歩く。途中で山頂でお会いしたパーティに再会する。14時25分、徐福像の下の駐車場に無事下山。未だ早いので冠嶽神社に立ち寄り仙人岩など眺める。梅も咲いているようなので今夜の宿泊地にも近いこともあり藤川天神臥龍梅を見に行くが残念ながら花は一分咲き、それでも桜が咲いていたり、真っ赤な梅の花も見れて満足。
 今夜の宿泊地は、宮之城温泉にある「湯治の宿、ぽんぽこ」である。とにかく名前も面白いが値段が安い。温泉も鹿児島一とか・・・。(17時チェックイン)
 宿泊客は、仕事の客が多く、観光客は私たちだけのようである。お風呂は家内と一緒に入り、豪華な食事を頂いた。お酒は売店で地元の焼酎と缶ビールを買う。おいしい料理を頂いたら部屋に戻ってバタンキュー。今日も自然に山に宿の皆さんに感謝である。明日は紫尾山を歩く
 <コースタイム>
 徐福像P-(30分)-阿弥陀堂-(15分)-西岳登山口-(15分)-天狗岩-(5分)-西岳頂上-(8分)-経塚-(10分)-材木岳-(22分)-煙草神社-(7分)-車道-(15分)-徐福像P
 
今回のコース(クリックで拡大)
姶良I.Cで降りる
ここから右折
冠岳と中国風の庭園
しばらく眺める 徐福像
駐車場は広くトイレもある 車道をしばらく歩く 三叉路は右
樹林に囲まれる 阿弥陀堂への入口 プラスチックの階段
分岐点 何だろう 阿弥陀堂跡
戻る 西岳登山口 左に
左に階段を 鳥居がある 山頂へ
八十八カ所 第四番とある 自然林に囲まれた登山道 天狗岩へ
天狗岩に立つ 薩摩半島が遠望できる 五段に積み重なっている
雪道の急斜面 西岳頂上に飛び出る 頂上にて
展望と食事を楽しんでいるパーティ 薄らと見えるのは開聞岳 桜島
快適な縦走路 経塚への分岐 経塚
材木岳へ 石段を登る 行者堂が見える
材木のような石 仲良く 経塚のあるピーク
下を見ると駐車場が見える 煙草神社へ いつのまにか尾根を降っている
第八番 展望が良い 材木岳頂上が見える 鎖場を楽しむ
絶壁を慎重に 煙草が自生している 煙草の花
煙草神社(大岩戸神社) 急斜面を降る 神社入り口に出る
車道を歩く 冠岳の頂上を仰ぐ 徐福像の近くにある鎮國寺への入口
徐福像 神社から仙人岩を見る 自然に見せかけた人工物
仙人岩 下から見上げて見る 夫婦岩とある

藤川天神へ
ここから上部に行けるらしいが・・・・ 冠嶽神社前で
天然記念物の臥龍梅 地面を這っている わずかに咲いている
これは普通の梅の花   
何と桜  神社(桜の花を見ている)  大きな実、バンペイユかなぁ
 巨木も見事 西郷どんのツン   明日の食料を仕入れる(コンビにはない)
今夜お世話になる宿「ぽんぽこ」  桜島大根・・・でかい  お風呂 
  翌日は紫尾山へ
 魚をリクエストしておいた(お酒は地元の高級焼酎) 豪華です   
     
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